2016年9月9日金曜日

” 業界一の働き者 ” 製作記 その2



胸部の材料の用意。

頸を受ける部品の収まる部分の切り欠き。
ドリルスタンドを使ってのさらい。

胸部の荒彫り。

腰の部品の用意。
胸部とつながり腰を曲げるための球を彫りだしているところ。

腰と胸部のとりあいのすり合わせ。

左右に分かれた胸部の部品が頸を受ける部品と腰部の球を締め付け、ちょうど三脚の自由雲台のように固定する仕組み。

上半身ができたので並べてみる。
白い紙の上端が目標とする身長である165cm〜167cmの足の裏の達する位置になる。コンベックスの0cmnの位置は写真のパースでずれているが頭頂にある。




ところで、ジェームズ・ブラウンのキャッチ・フレーズである「業界一の働き者」: "The Hardest Working Man in Show Business"というのは、たぶん伝説の英雄線路工夫・ジョン・ヘンリーへの憧憬ではないでしょうか。
ジョン・ヘンリーが蒸気釘打ち機と競争して力尽き息絶えたところは、現役のままコンサートの予定を残してこときれたJBに通じます。
こじつければ、ジョン・ヘンリーが労働英雄としてCPUSAの冊子の表紙となるかたわら、ニューディールでもシンボルとなったことは、JBが体制と反体制を行き来したことにも似てますね。フォーク・ヒーローでありたかったんでしょうね。
Scott Reynolds Nelson
著の「STEEL DRIVN' MAN - JOHN HENRY」によれば ジョン・ヘンリーは軽い犯罪に関わらず重い懲役を下されてしまったのであって、それもJBと同じです。ジョン・ヘンリーの時代は奴隷に代わる労働力の確保という意味合いから囚人の強制労働があてにされたという事実があるようです。私は原書を直接読めるわけではないのですが、「BLUES & SOUL」のNo.122「ブルースと鉄道」でも紹介されています。デズニー・アニメの大男のジョン・ヘンリーと違って、著者が突き止めたジョン・ヘンリーさんは小男です。



あと、この記事は、Scott Reynolds Nelson 著の「STEEL DRIVN' MAN - JOHN HENRY」の書評だと思われます。
https://www.wsws.org/en/articles/2007/05/john-m15.html