2014年4月13日日曜日

R.W.計画 時間をさかのぼるこころみ 2


植毛を終えようとしてます。

かなりの毛の量を「ざん切り」するには明治期のようなごついハサミが必要だったのがわかります。理容技術が発達してなかった時代です。
結局 、ボブ・カットは「ざん切り 」ですので、美容師さんの動画を見ますと奥の方(下の方)から順に少しづつ切ってい
くことがわかりました。

下が明治初期の平作の理容鋏です。


これ、マツゲまだ。









完成、そして試写。

























2014年4月12日土曜日

R.W.計画 時間をさかのぼるこころみ 1

まえに等寸の人像彫刻をつくるにあたって寸足らずになってロスになってしまった部材がありましたが、これを救済しつつ少し若い時の感じを出そうと思いました。
もとより彫りすぎて小さくなったのではなく最初の木取りの設定が間違ってたわけですが漆を使って盛っていくこととしました。


生漆で木地を地がためしたのち、漆にヒノキ木粉、水・小麦粉少々を練って盛っていきます。首と後頭部には麻布を貼って寸法をかせぎました。


一度に厚く盛ると漆が乾きませんので、盛って削るのをくりかえします。盛れるのは2〜3ミリずつです。


前作の頭部とならべたところ。

今回は中から眼球を仕込みますので後頭部に窓を開けます。
レーザー・ポインターを使って分断するスミをしてます。

レーザー・ポインターのスミは正確でした。

眼球を後ろから押さえるバネを作ってます。
替え刃ノコの刃をなまして切断し、焼き入れをして漆をトースターで焼き付けてます。
ところがこれは失敗。替え刃ノコの刃はかなりハイ・カーボンですね。調整するときにことごとく割れてしまいました。油で焼き入れ焼き戻し、さらに漆焼き付けのときにも焼き戻しになってるはずですが。。。

結局、左のステンレスで作りました。手前は失敗したハガネのバネ。

眼球がバネでおさえられている様子。
これにより、前面から眼球の向きがかえられるしくみ。

眼窩を穿ったようす。

イギリスのハンブロール社のエナメルが入手困難になってきたので、パレスペイント社のエナメルにのりかえました。とても使いやすいアミノ・アルキド樹脂塗料です。
1〜2層目は光沢のまま、仕上がりはつや消しにしなければなりませんので鉱物顔料を足していきます。

前作とならべました。若いかんじになっていると思います。
前作は眼球は彫りだしで動きません。