2021年11月29日月曜日

PENTAX Q10 にアナモルフィックレンズをつける

 以前に35mmフィルム用のアナモルフィックレンズをAPS-Cサイズのデジタルカメラに装着して撮影することをしたんですが、いかんせん大型化してしまい、もっぱら16mmシネカメラ用のアナモルフィックレンズに関心がいってしまいました。みなさん考えることは一緒のようで、なかなか安価に手に入りません。35mm用のアナモルフィックレンズと同等かそれ以上の価格です。
ようやく中古価格相場的なものが知れたころ、Kowa Prominar Anamorphic-16 なるレンズを「カビ跡あり」了承のうえで購入
しました。

理屈からかんがえると16mmシネのイメージサークルをカバーするデジカメのセンサーは
1/2.3型でありますので、PENTAX Q10を用意しました。実際、手でカメラの前にアナモルフィックレンズをかざすと35mmシネ用のときとおなじに、カメラ側のレンズが105mm (写真カメラの35mmフルサイズ換算) 以上でないと四隅がケラれてしまいます。PENTAX Q10の場合ですと06ズームレンズの20mmの箇所です。



PENTAXの接写装置のベローズが無くなってしまっているものがありましたので、それをベンチに作ってみました。

Kowa Prominar Anamorphic-16 の外径が39mmで、M42のボディキャップをぎりぎり削ってペンタックスのベローズIIのねじこむ。Kowa Prominar Anamorphic-16の付属のフランジのネジの切り上げが短く届かないので木のリングを介して締め込むことにした。

カメラの雲台づくり。止めネジを延長した。


ベローズIIにとりつけ。




PENTAX Q10 の 06レンズは合焦に前玉の位置は変化しないので、できるだけアナモルフィックレンズに近づけて固定。オートフォーカスが問題なく使えます。ただ、アナモルフィックレンズのヘリコイドの距離目盛りを目測で合わせます。


16mmシネで使われていたときには撮影と上映にコンバージョンレンズである同じアナモルフィックレンズをつければ問題ないのですが、実際のところどれだけ左右に圧縮されるのか分かりません。
正方形を撮影してみました。

Q10に写った正方形の画像です。これをパソコン上で正方形になるように伸ばしますと。
3000 X 4000 pixel が 3000 X 7654 pixel に伸びたところで正方形になりました。1.9倍近いです。
しばらくこの値で伸ばしていきましょう。フォトショップのアクションにしてしまえば、ファイルにいれて「自動処理」から「バッジ」で一括で処理できますね。








フジGS645のグリップがなぜかありましたのでつけてみました。







御茶ノ水の2枚はカメラの光軸がずれたか、ケラれましたので、長手を 7050 pixel にトリミングしました。



さて、ここで手持ちの Nikon COOLPIX P330 にアナモルフィックレンズを手でかざしたところ、センサーが Q10 の1/2.3型より大きい1/1.7型にもかかわらず、35mm換算85mmのところでケラれず写るのです。この光学的な理屈はわかりません。
すぐに P330 にアナモルフィックレンズがつくように工作してみました。次回にお伝えします。