岩野亮介 工房報告
Iwano Ryoske Werkstattbericht
2019年10月15日火曜日
ハイスの彫刻刀のこしらえなおし
ハイスの刀の右勝手ばかりを手にいれました。そこで同じ幅を2本づつ組みにして、片方を左勝手に変えて対にして使おうと思います。
柄から刃を抜く。刃を万力に挟み引っ張ると簡単に抜けた。
2組は柳刃にして使いたいので面取りを刃側にしたい。左勝手は逆さにして無理やり地金部分を切った。だいぶ短くなってしまった。
付いていた柄をそのまま使う。
防錆のためにエポキシを隙間なく充填して刃を挿す。
これも防錆のため柄の木口に漆をぬった(研ぎ水が沁みないように)。
左から3、4本の対は柳刃ではないので面取りを気にせず逆さにしないで、そのまま左右に研ぎわけました。
2019年10月8日火曜日
改良しました
2018年作の「シホ」ちゃんですが、鼻を削って、髪の一部をやり換えました。
去年の展覧会前に時間が無くて、おっつけ仕事になっていた髪も部分的に植え替え。
前髪を切る。
ハネた前髪を落ち着かせる。
改良なりましたので、また見ていただく機会を持ちたいと思います。
2019年10月4日金曜日
第48回齣展にお出かけくださりありがとうございました
ちょと時間が経ってしまいましたが、
台風とか残暑のなか、第48回齣展にお出かけくださりありがとうございました。
2019年9月28日土曜日
禿びた久弘をすりなおす。
いただいた久弘作の角打ちの1寸ですが、彫刻に使うにはコバの厚みがじゃまです。 甲丸鎬の減った形に磨りなおしてみます。ウラ透きも再生。彫刻鑿として再スタート。 ハマグリに研ぐ予定。
ノミはミミ、カンナはナカといわれますが、彫刻ノミはナカですよね。
2019年7月24日水曜日
天窓の光+5000Kの電球
今日、天窓の光+隣の部屋の5000Kの電球がいいかんじなのに気づいて。
2019年5月25日土曜日
旋盤を使っての鑿柄づくり
ハイスの鑿を2本購入。柄が付いていたが、鑿の首の太さに余裕があったのでコミごと好みの形にスリ直した。このハイスの鑿はもとから、かなりちゃんとしたコミでした。
割り製材による八角の樫材を削り、芯押し台を使ってコミの下穴開けまでの工程。ドリル刃はタケノコ状に改造。
この後は穴をコミの形に合わせて四角に堀り、柄を縦にペーパーがけして仕上げ、挿げ込んで完成。
2019年4月14日日曜日
Langston Hughes got on Taiyo-Maru
Langston Hughes ended his USSR tour in late January 1933. He got on this ship "
大洋丸
(Taiyo-Maru )”.
This movie is the Taiyo-maru in 1937.
ラングストンヒューズは
1933
年
1
月下旬にソ連の旅行を終えました。帰途、彼はこの船「大洋丸」に乗りました。この映像は1937年の大洋丸です。
デジタル化 :
デジタルライト
社
2019年3月27日水曜日
下図
ロバート・ジョンソンを作る前に描いた下図。
2つの写真から起こしたもの。
2019年3月26日火曜日
牛刀の修理
包丁は家庭で使うと、刃が減るのより早く柄の中が錆びて朽ちてしいます。
これは以前に修理した叔母の家の牛刀です。柄を分解した後、錆を粉砕してから漆焼き付け。その後エポキシ系接着材で接着しました。
今回は、うちの牛刀です。
柄を分解して錆を取りますと、コミの根元が危うくなってました。これでは力がかかったとき保ちそうにありません。
とりあえず、ぬれ雑巾で養生して漆を焼き付け。
真ちゅう板でサンドイッチにすることにした。
接着後、コバを磨る。
リベットの位置で真ちゅう板に穴あけ。
仮のネジを入れてエポキシ系接着材で接着。
アルミ・リベットでカシメ。
メチを磨り取って、ペーパーかけて完成です。
2019年1月24日木曜日
貼りこマスクの製作
試写です。この後、一波乱あったのちに改良されてます。
被着できる貼りこの面を作ったのはこれが初めてではなく、
チャーリー・パットン像から直接貼りこを取り、かぶってみたことがあります。
このときの経験から、もう少し計画的にやってみました。
製作過程を載せてみます。
まず、木彫像から石膏型取りして貼りこ専用の原型を作りました。
彩色した木彫を損なわないように、錫箔を貼る。
大きく前面と後面にわけ、抜け勾配ではずれるように型をわっていく。
できあがった石膏雌型。
雌型に石膏を流し込んで出来た貼りこ用の原型。
水が染み込まない方が都合が良いので塗料を塗った。
こうぞ紙を貼る。まずは水だけで、2層目からは正麩糊で。
前面を貼り終えたところ。これから後面を貼るが、合わせ目には糊を使わないようにする。
原型から剥がす前にアクリル塗料で下地を塗っておく。
アクリル塗料は乾けば耐水性になるので、型から外した後の変形を少なくできる。
型から剥がしているところ。合わせ目に符丁をふっておくのを忘れたが彩色してあったので助かった。前後を接合するときに彩色の形で合わせ目が分かった。
前後を正麩糊で接着。開かないようにキャリパスで抑えて乾燥させているところ。
さらにアクリル絵の具で、続けて塗っては研ぎの繰り返し。
そして、髪の毛を貼っているところ。この方法は今は秘密にしておこう。
まつ毛はいつものとおりつけまつ毛を加工。
こういうやり方です。
後ろはかぶった後、ヒモで締めます。フルフェイスです。
チャーリー・パットンは少し大きさに余裕あったんですが、
これは原型が等身像ですので。かなりギリギリです。
そして、ご覧の通りの試写を行ったのですが、のちのちのために、もう少し強度が欲しいと思い、厚い貼りこ紙を裏から裏から貼ったら途端に表面が変形してシワがよってしまいました。
裏から厚い貼りこ紙を貼った。これが変形のもと。
変形した箇所を修復。おかげで形を一からやり直すことになってしまったので、修復前より確実に良くなったと思う。
最初からアクリル系のもので紙を貼っていけばこんなことにはならないのですが、こうぞ紙が正麩糊を含んで一体化するかんじが捨てがたいのです。
新しい投稿
前の投稿
ホーム
登録:
投稿 (Atom)